作品「敷嶋の運船(はこぶね)」
半田市亀崎は江戸時代より酒造で栄えた町です。学生達は、その歴史的な経緯に着目して、かつて酒蔵に用いていた歴史的建造物を舞台とし、その活用の一環としてイベント開催用のカウンター家具を提案いたしました。
本プロジェクトは、1788年創業の由緒ある銘醸蔵を亀崎で復活された日本酒「敷嶋」の伊東株式会社の御協力のもと進めてきました。昨年度より案の検討が始まり、数回の打合せを経て本年5月に無事完成し、現地に設置、使用開始に至りました。学生達は自分達の制作した家具が実空間の中で活き活きと利用される姿を見て、感慨深く思った様子でした。酒蔵は大変広く歴史の重みを感じる空間です。
作品「敷嶋の運船(はこぶね)」
江戸創業の銘醸蔵は、かつては千石船で江戸に沢山のお酒を運んでいました。その歴史に関連づけて、本作品は船をかたどっています。格子の意匠は、船荷を保護するための垣根状の「蛇腹垣」からヒントを得てデザインに採用しました。
この家具はピースに分かれており、全てを合わせて使う、2-3ずつ組合せて使う、バラバラに使うなどで、積み木を組み合わせるごとく様々な形に変化します。一つ一つのピースは比較的普通の四角・三角なのですが、それぞれに人体寸法を意識した意味ある高さや大きさが設定されており、組み合わせることで面白い形が発見されます。イベント時・平時を問わず、カウンター・椅子・机などに変化していきます。
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