物体整理を簡単化するハードウェア
概要
AIと呼ばれる技術でロボットがいくら知的になっても、ロボットの体が物体整理作業に適していないと、人間の代わりに作業することはできません。人間が自分の体に適していない作業をするときに道具を使うように、ロボットも作業をしやすくする道具を使う必要があります。またロボットが、物体を周囲にぶつけないという制約の中で、物体を整理するために時々刻々と変化させるモーターの角度を計算するのは大変です。そこで本研究室では、指で持ちにくい物体を持つための道具やロボットが物体整理をしやすくなるハンドなどを開発し、ハードウェア面からもロボットをサポートする研究をしています。
デモ
本研究室は株式会社東芝と協力して、経済産業省主催のWorld Robot Summitというロボットによる商品整理の世界大会で優勝しました。ロボットは、指で持ちやすいおにぎりは自分の指で持っていますが、指が入りにくい場所にあるジュースや、指では持てない大きなお弁当は無線吸着器を使ってスムーズに持ち上げています。また、指先に回転盤を取り付けたハンドのおかげで、おにぎりは常に整理された姿勢で運ばれており、整理された姿勢に置きなおす手間をなくしています。
参考文献
- Ryusei Tomikawa, Yusuke Ibuki, Kazufumi Kobayashi, Kazuhisa Matsumoto, Hisanori Suito, Yuma Takemura, Mayu Suzuki, Tsuyoshi Tasaki, Kenichi Ohara: Development of Display and Disposal Work System for Convenience Stores Using Dual-Arm Robot, Advanced Robotics, Vol. 36, Issue 23, pp. 1273-1290, Dec., 2022. [doi]