OpenRTM-aist-2.0.0へのWasanbonのインストール

ここでは,RT Componentを管理運用可能なフレームワークであるWasanbonをOpenRTM-aist-2.0.0(RTM2.0)で利用するための手順を示す.
(Ubuntu20.04での検証済)

環境構築

Ubuntu20.04のインストールは完了しているものとし,以下のページを参考にROSのインストールを行っておく.
(ROSTransportを使うかもしれないので.)

Ubuntu20.04へのROSのインストール

続いて,RTM2.0を以下のようにしてインストールする.
(ここでは,ROS1のみでのROSTransportの利用を考えているので,以下のようにする.)

$bash <(curl -s https://raw.githubusercontent.com/OpenRTM/OpenRTM-aist/master/scripts/openrtm2_install_ubuntu.sh) -l all -e ros

以上で,Wasanbonをインストールするための環境構築完了.

Wasanbonのインストール

まずは「python」というコマンドで「python3」を起動できるようにpython-is-python3をインストール.

sudo apt install python-is-python3

続いて,wasanbonのダウンロード

cd
mkdir github
cd github
git clone https://github.com/rsdlab/wasanbon
cd wasanbon
sudo python setup.py install

これでインストールが完了.

wasanbonの初期設定

続いて,wasanbonの初期設定を行う.
詳しくはこちらを参照.

wasanbon-admin.py environment init -v
wasanbon-admin.py environment setup_bashrc
wasanbon-admin.py binder update

1行目では,wasanbonを利用するために必要な各種ツールのインストール状況を確認している.
この段階で,emacs以外ですべてfoundとなっていれば利用に問題はない.
2行目では,wasanbonを便利に利用するための環境変数などの設定ファイルの生成,出力を行っている.
最後の行では,登録されているリポジトリから,RTコンポーネントのリストの収集を行っている.

以上で,環境構築は完了.

Wasanbonの動作テスト

Wasanbonをインストールすると初期状態で各言語に対応したテストRTシステムが利用できる.
そこで,インストール後の動作検証を兼ねて,各言語での動作を検証する.
下記の3つの動作確認ができれば,C++,Python,JAVA版のRTCで組み合わせたRTシステムの運用が可能となる.
なお,作業は~/workspaceで行うものとする.

C++版の動作確認

C++版の動作確認をするために,まずはリポジトリからtest_project02をダウンロードし,ビルドおよび実行する.

cd
cd workspace
wasanbon-admin.py repository clone test_project01
wasanbon-cd test_project01
./mgr.py rtc build all
./mgr.py system run -v

Python版の動作確認

Python版の動作確認をするためには,リポジトリからtest_project03をダウンロードし,ビルドおよび実行する.

cd
cd workspace
wasanbon-admin.py repository clone test_project02
wasanbon-cd test_project02
./mgr.py rtc build all
./mgr.py system run -v

JAVA版の動作確認

JAVA版の動作確認をするためには,リポジトリからtest_project03をダウンロードし,ビルドおよび実行する.

cd
cd workspace
wasanbon-admin.py repository clone test_project03
wasanbon-cd test_project03
./mgr.py rtc build all
./mgr.py system run -v