定期試験の講評(2018年 前期)

ゼミ担当の加藤です。 今日はゼミのニュースではなく、名城大学人間学部の定期試験の講評です。 主に「国際文化論」と「現代メディア論」の受講生の皆さん向けです。 ☆現代メディア論: 全4問。3年生から履修できる専門科目です。 … “定期試験の講評(2018年 前期)” の続きを読む

ゼミ担当の加藤です。

今日はゼミのニュースではなく、名城大学人間学部の定期試験の講評です。
主に「国際文化論」と「現代メディア論」の受講生の皆さん向けです。

☆現代メディア論:

全4問。3年生から履修できる専門科目です。1問目から3問目は、すでに授業内のミニ・レポートで取り組んでもらったものをベースに出題したので、概ねよく書けていました。3問目がポピュラーミュージックとアイデンティティの関わりを問うもので、概念的な整理が必要だったので、苦手な人が多かったかもしれませんが、よくできていました。4問目が応用的な問題でしたが、皆さん、授業で学んだ理論や知識を駆使して分析してくれていたので、よかったと思います。

☆国際文化論:

全3問。1年生から履修できる専門科目です。1年生もよく書けていて感心しました。

1問目は、ポピュラーカルチャーに関する理論的な理解を問う問題です。日本の「おたく族」批判や、アメリカでの「ブラックカルチャー」について書くのは、少し見当違いで、ここではもっと抽象的な「高級文化/大衆文化」の問題、そして大衆文化が研究対象となった経緯や意義を書いて欲しかったというところです。2問目はグローバル化を歴史的に捉える問題です。大きく分けて「時期」と「一体化」の内容を問題にしてもらうことを狙っています。3問目は応用的な問題で、配点も多くしました。一見異なる二つの文化を「読み」の問題としてまとめてもらうのが狙いでした。また、意義については、どちらも作品にまつわる新たな意味を生み出しているが(社会運動化、町おこしなど)、それは社会との対立も孕んでいること(商業化=大衆化による社会からの嫌悪感、どんな歴史が正しいのかの論争)を整理して書いてもらうことが狙いでしたが、書けている人はよく勉強していたのだと思います。

以上です。