2017年度前期「人間学総論」でいただいた質問への回答

ゼミ担当の加藤です。 本日(2017/6/28)は、人間学部のオムニバス専門講義「人間学総論」で加藤が僕が担当でした。毎年やっているんですが、今年も遂にまわってきたか、時が経つのは早いな、と。 さて、そこで集めた参加シー … “2017年度前期「人間学総論」でいただいた質問への回答” の続きを読む

ゼミ担当の加藤です。

本日(2017/6/28)は、人間学部のオムニバス専門講義「人間学総論」で加藤が僕が担当でした。毎年やっているんですが、今年も遂にまわってきたか、時が経つのは早いな、と。

さて、そこで集めた参加シートでいただいた質問に回答したいと思います。(昨年 2016/6/2 のものはこちら

Q. 春休みにタイへ友達と行こうと思っているのですが、英語でもやっていけるか不安です。

旅行のしかたによるかもしれませんね。英語でどころか、英語さえできない私の家族が、楽しくタイ旅行をして帰って来たという事実はあります。しかしパックツアーだったので、ガイドさんもついていたのでしょう。食事や風景など、始めてのタイはとても良かったそうで、まだ行ったことがない私には羨ましい限りです。

しかし旅行会社のパックツアーではなく、往復の航空券だけ取って自力で行こうと思っているのなら、本当に大丈夫なのか、安全なのかは、誰も保証してくれないので、慎重に調べてくださいね。

Q. 英語が苦手な人でも海外研修をすべきだと思いますか? 海外研修に行くことによって英語力が上がったりなど、本当にうまくなれるんでしょうか。

これまでの参加者を見ていると、おおむね1ヶ月(4週間)の研修で、日常的な英会話での反射的な受け答えは、上達して帰ってくるようです。つまり、Hi と言われたら Hi だし、How are you? と言われたら Good. だとか、頭で考えなくても体で反応できるようになる、ということですね。「話す」「聞く」という点では、上達するのではないでしょうか。

しかし「読む」「書く」のような力は、例えばTOEICのスコアのようなわかりやすい指標だと、名城大学全体の研修前・研修後の比較データを見たことがあります。おおむね全体の平均値では伸びますが、個人差を見れば伸びていないこともあります。結局、こういった地味な力はどれだけ地道に英語を勉強するかになります。留学先ではもちろん、留学前から真剣に勉強したほうがよさそうですよ。

Q. 国際文化論も受講しています。いつも先生に「こうだよね?」と教えられてから「本当だ!!!」となるので、自分でもたくさん発見してみたいので、どうしたら先生みたいに文化の発見ができますか。

ありがとうございます。自分のことを振り返ってみると、大学に入ってから、文化の研究方法を勉強し始めてから、文化を趣味としてだけではなく(今のように)興味の対象としてなんでも楽しめるようになった気がします。自分の興味があるジャンルで、図書館で専門書を探したり、論文を探して読んでみるのがいいかもしれません。難しいですけど、好きなものならがんばれるかも。

自分の好きなものを必死に研究している私のゼミ(3・4年)では、みんなそれぞれに「発見」があるようで、「こうだったんですよ!!!」というプレゼンをゼミ生から聞くのは私も楽しいです。

Q. アルバム『LED Zeppelin III』に収録されている「Immigrant Song」は移民に関する曲ですが、この曲もアメリカ独立戦争時のことを歌っているのでしょうか。

おお、有名な曲ですね、私もアルバム持っています。特徴的なギターリフやシャウトが有名な曲ですが、歌詞を見てみると、確かに新大陸を発見した人たちのことを歌っていますね。でも「We come from the land of the ice and snow」(俺たちは氷と雪の大地からやってきた)、「To fight the horde, singing and crying: Valhalla, I am coming!」(略奪者の群と戦い、歌い、叫ぶ:ヴァルハラよ、私は到着した!)と、とても寒くて、ヴァルハラという北欧神話のオーディン神が住む場所が叫ばれていることから、これはおそらく、アメリカ独立戦争よりもはるか昔、8世紀から11世紀にかけて北欧から西の海へ拡大していったヴァイキングの話でしょう。

その到着した土地については「How soft your fields so green」(お前たちの大地が、なんと穏やかで緑豊かなことか)と表現されているので、北欧よりも暖かくて緑が豊かな土地、イングランドか、それともカナダの東岸ではないでしょうか。つまり、現在のイギリスという国ができるよりも前の話です。面白いですね、今年の「地域研究B(イギリス)」の授業で取り上げようかなと思います。

Q. 海外にいくために必要なこと

お金と保護者の理解です。それ以外は自分自身でなんとかできますので。

Q. 結局のところ、ガンダムは本当の正義として捉えて良いのですか?? 自分で考えてみましたが、答えがなかなか出ませんでした。

そのなかなか答えがでない質問を考えさせるところが、ガンダムの監督を務めた富野由悠季の素晴らしいところでしょうか(?)。答えはひとりひとりが出せますが、正解はありません。ぜひとも考え続けてください!

以上です。質問ありがとうございます。

かとう