ゼミ担当の加藤です。
3年生の基幹ゼミは後期から開講ですが、一足早く、卒論テーマの相談を始めました。
ゼミ開講前なので、希望者だけという呼びかけです。さっそくエントリーがあった8名について、今週から面談を順次実施しています。他には、前期から始まっている基幹ゼミもありますので、決して早すぎるということはありません。
ゼミ生には、5項目のテーマ候補を箇条書きにして持ってくること、という課題が出してあります。それらを一つづつ検討していきます。
今週は、学生2名を1組として実施しました(加藤を入れると3名で、三者面談?)。テーマ設定の初期段階では、だいたい同じようなアドバイスが必要になるし、他のメンバーから刺激を受けて欲しいからです。うまくいったと思います。
まだまだアイディア構想中の段階ですが、それぞれに関心を持つテーマが集まり始めています。僕も勉強になりそうです。
だいたい話したことは以下の通りです。
- 卒論の核は「〜〜すべきだ!」「〜〜だ!」という、筆者の主張。これがないと論文にならない。これが、もしかしたら授業のレポートと一番違う部分だ。
- 卒論は、読者に「納得」してもらえれば成功。「説得」する必要はない。
- 何かを調べる、比べる、探る、といった作業は、目的(ゴール)ではなく手段。自分の主張を読者に納得してもらうのに必要なだけの客観的なデータを出すために、何かを調べたり、比べたりする。
- 映画を見たりウェブを読んだり音楽を聴いたりするのは、文化研究者にとってはフィールドワークや実験に相当する。つまり、ただぼーっと楽しんでいるだけでは何も得られないので、実はとても時間と手間がかかる。2時間の映画を「調査」するには、何10時間もかかることがある。
- 自分が理解できない言語の地域は、調査・研究できない。
引き続き相談を続けていきます。
最後に、面談を終えたゼミ生の言葉を紹介しておきます。「どうせ医者にかかるなら早いほうがいい」。確かに、ホウレンソウ(報告・連絡・相談)は大事ですね。きっと、そのことに気がついた人から大人になっていくのでしょう……。
かとう